In Our Time | 前田塾塾生白書 ~ 仲間に出会う。時代を創る。

前田塾参加者をつなぐ 新世代型コミュニティチャンネル

第20回 大久保 貴史 さん(選抜コース1期生)

今回は、一期生の大久保貴史さんをご紹介します。

なんと、前田塾誕生のきっかけになった一言を放った方だそうで……。第20回にあたり、誕生秘話を語っていただきました。

企業を退職して独立、現在はフリーランス。柔軟なキャリアの組み立て方にもご注目ください!

自分の夢をかなえることができるのは自分自身だけ

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新卒でIT企業のゲーム部門に6年間勤務した後、独立し、現在はフリーランスでゲーム会社でプロジェクトマネージャーとしてゲーム開発に携わっています。

また、その仕事とは別に祐天寺でコミュニティープラットフォームSai. というコミュニティスペースを運営しています。それはまだ事業と呼べるほどではなく、勢いとノリで始めた部分もあるのですが(笑)、今は、「場として継続できれば」という気持ちで、実験的にやっています。

きっかけは、自分が「あったらいいな」と思っている場が、世の中になかったから。

ひとつは「何かやってみたいと思ったときに、気軽に実践できる場」。

例えば、料理が得意な人が料理をふるまいたいと思ったときに、家では狭いし、キッチン付きのスペースは会場費が高いし、そして集客も大変です。そういったハード面のハードルを下げることで、気軽に誰もがそれぞれの「おもしろいこと」をシェアできる場があるといいなと思っていました。

もう一つは「人と仲良くなれる場」。

最近はSNSの発達もあり、人と出会うこと自体はそれほど難しくなくなってきたけれど、その付き合いを深めることは、SNSではできません。お酒やごはんもいいけれど、それよりも、共通体験をすることで、自分を知ってもらい他者を知り、自然と仲良くなれると考えています。僕はボードゲームが趣味なので、ボードゲームを一緒にやるとか……初対面の人同士でも、いきなり飲みに行くよりも、何かやることがある方が、すぐに仲良くなれるんですよ。コンテンツがハブになってくれるイメージですね。共通コンテンツが持つ力はとても大きいなと感じています。

また、僕自身は自分の活動としてこの場を利用して定期的にボードゲーム会やゲームを使ったワークショップなどを開いています。やはり、一回だけの単発よりも、継続性がある方が実践する人にも参加する人にもメリットが大きい。そして、その「やってみたい」を誰も気軽に実践できる場として、Sai. をはじめました。

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ちなみにボードゲームはもちろんですがデジタルのゲームも好きです。特にゲーム制作の仕事は、人がワクワクする瞬間を生みだす仕組みを作る部分がとても面白いと感じています。あとは、ゴールまで挫折させずに、ユーザーに主体的に取り組んでもらう仕掛けづくりとか。

ゲームって、ほとんどの人が説明書を読まずにいきなり始めますよね。これってスゴイことだなと。徐々に徐々に、本人が楽しみながらのめりこんで、夢中になっていく。そういった仕組みが戦略的に練られているんです。この仕組み作りをしている時は、本当にワクワクします。やってて飽きない仕事ですね。

もともと、大好きなボードゲームに関わって、将来この方向で仕事をしていきたいという気持ちから、まずはデジタルで経験を積もうと思って前職に就職したんです。アナログのボードゲームは、当時は特に日本では市場がなかったので、いきなりはちょっと難しいと考えました。デジタルもアナログも、「どうやって目の前の人を楽しませるか」という視点は変わりませんから、まずはそこを身につけようと思いました。

ところが、前職の中で働きすぎてしまった時期があり、自分の働き方を見直す機会がありました。その時に「このままの状況で働きつづけても、自分の夢には近づくことは難しいな。自分の夢をかなえることができるのは自分自身だけだ」ということを改めて意識するようになりました。29歳の時です。そしてこのまま今の仕事を続けても「夢を先送りにしているな」という感じがどうしてもあり、次のステップ、つまり退職して独立することにしました。

サラリーマン時代もやりがいがなかったわけではないのですが、今はどんな仕事も自分で決め、自分でやる。興味のあることに関われるし、裁量も大きいのでやりがいは本当に大きいです。有休や育休、保険などいろんな制度を思うと、会社員いいなあと思うこともありますし、「どっちがいいか?」と言われると難しいのですが、でも僕はこれでよかったと思っています。

目下の課題は、複数の事業を回すので目の前が手一杯なこと。一つ一つの質を高めていきたいし、もっとアウトプットしたいと日々思っています。2020年の目標は、継続させること、そして1個1個積み上げること。アウトプットを繰り返しやっていくと決意しています。

社会問題で気になることはと聞かれれば、日本で働く人々が幸せに働けているかな、ということ。きつすぎないかな、辛くないかな、と、周りの友人たちを見ていても気になります。もちろん一方で仕事がなくて困っている人もたくさんいると思いますが。

経済的に豊かといわれているのに、幸福感が低いのは悲しいですよね。どうやったら幸せになれるかな、ってよく考えています。一つの解決策として、人の幸せな気持ちって連鎖するので、運営するコミュニティを通じてその輪を広げていけたらと思っています。

自分自身もですが、みんなもっと自由に生きられたらいいのになと。多様性があり、再チャレンジが何度でも応援され、一人一人が人生を楽しみきれる、そんな社会になればいいですね。

前田さん見てると、「この人は人生を謳歌してるな~」って思います(笑)

あの時の夢中になった気持ちが忘れられない

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「コードネーム」

親が転勤族で、小学校時代は三重県で過ごしました。その後、中・高は北海道旭川市。どちらも自然豊かな土地でした。

僕はとてもおしゃべりで、明るくて、空気の読めない奴でした(笑)。今もそうですが(笑)。他人のパーソナルスペースにズカズカ入って行っちゃう。でも、周りが優しかったのかな、比較的許してもらえてました(笑)。ずっとしゃべって、ひたすら遊んでましたね。

子どもの頃は、親戚のお兄さんがボードゲームで相手をしてくれたんです。そのゲーム体験がすごく楽しかった。何種類もゲームがあって、ドンジャラとかダイヤモンドゲームとか色々遊んでいました。あの時の夢中になった気持ちが忘れられなくて、今の仕事につながっています。時間がある夜やお正月に家族みんなでやったゲームも楽しかったなあ。

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カタン

もちろんデジタルゲームも好きでやっていましたが、思い返すと、アナログゲームはずっと途切れずにやってるんですよね。

特に「パンデミック」というゲームが好きです。どうしても大会に出たくて、前田塾の友人を誘ってパートナーになってもらい、3年トライして、イタリアの世界大会まで行きました。世界大会では決勝ステージには進んだものの、優勝はできなかったので、練習してリベンジしたいです。

個人的には「パンデミック」は、運のよさよりも、練習量によって強くなれるものだと考えています。その瞬間瞬間の合理的判断、それをどこまで突き詰めるか、リスクとリターンをどう考え、どう取るか……考える要素が多くて、飽きないゲームです。

また、最近読んでいる本は、OKR(オーケーアール)や1on1などのマネジメント関連の書籍です。あと、ゲーム的手法で課題解決していく「ゲーミフィケーション」関連の本もよく読みます。

映画では友人の紹介で知った「わたしは光をにぎっている」というドキュメンタリー映画を見ましたが、再開発で失われていく街の話ですがすごく良かったです。

phantom-film.com

 他に最近の趣味は、「友達の趣味にくっついていく」こと。僕自身はめちゃくちゃ甘いものが好きという訳じゃないけど、ケーキが大好きな友達とケーキ食べに行ったり、ビリヤード好きな友達のビリヤードの練習について行ったり。予算を決めてコミットしていました(笑)。そうやって、自分の「好き」だけでは広がらない世界を、友達にくっついて広げています。

僕は、必ずしも「お金になるもの=価値のあるもの」ではない、と考えています。人とのつながりや、じんわりした感動など、見えない価値、というものがある。ビジネスを意識して即マネタイズ、現金化することに重きを置かなくても、焦らなくてもいいと思っています。


本当にいい仲間と出会えたな。

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野外でジェンガ@前田塾旅行にて。

前田さんとの出会いは、2013年秋ごろ、友達の誕生会でした。面白いおじさんがいるなあ、と思って(笑)。僕は社会人1年目で、前田さんと数名で話してたら止まらなくなって、そのままプロントに流れたんです。

で、「前田さんって何やってんの」っていう話になって、「人材紹介とか、Excel教えたりとか、いろいろやってる」と、Excelでこういうことできるよ、と技を見せてくれたんです。

それで、「すごい!僕も覚えたい!」と言ったら、「へ~、こういうのって若手社会人にニーズあるんだね。勉強会開こうかな……」と。前田さん自身は、このニーズにこの時気付いたようでした。

僕は当時、ベンチャー企業に勤めていて経営層との絡みも多く、事業計画や管理会計財務会計の知識が現場で求められていました。また作業量も多かったので、可処分時間を思考に使うためにも、時短は切実なニーズでした。その悩みを率直に伝えたら、他にも何人か食いついて。

1週間後、個人的な勉強会の案内かと思ったら「前田塾開講のお知らせ」が(笑)。この行動力、尋常じゃないスピード感。「ほんとすごいな」と思って、即参加を決めました。これが前田塾誕生秘話です(笑)。塾になるとは思っていなかったけれど。

1期は公募ではなく、知り合いを集めて開いたようで、集まった受講生が「選抜コース」の1期生となりました。10数名、前田さんの自宅で。資料が30分前にできたとかで、誤字脱字もあったし、分かりにくいところはツッコミを入れながら。そして飲み会、というスタイル(笑)。

それが5年続いているというのがすごいですよね。やめる理由はいくらでもあったと思います。でも、磨き続け、継続し続けたところに、前田さんのパワーを感じます。

前田塾ではスキルや知識、ノウハウだけじゃなく、仲間を得たのが本当に大きいと感じています。同じ年代で、課題意識が合って、面白い人が集まっていました。本当にいい仲間と出会えたな。同世代の仲間とつながることの大切さを実感しました。

「信じた道を継続してやっていけるか」「ゴールに向かって動き続けられるか」と自信が揺らぐときもありますが、前田さんが実際、目の前で実践している。その姿を見ると、僕もがんばらないとな、と思います。

大学だと出会いがない人や、熱い思いがあって共感し高めあっていける仲間を必要としている人には、前田塾がとても合っていると思います。一番の魅力はコミュニティ。一生もの、素敵な仲間ができるはず。

最後に、これはまだ野望なのですが、僕ら1期生のような卒業生がただ一方的に受け取るただけでなく、返す側として講師を頼まれるようになったら面白いなと思います。受講生がとにかくユニークな人が多いので、受講生のままでおわるのはもったいない。僕もいつか依頼が来るように成長したいし、僕の持っているものを下の世代に還元し、提供していけたら嬉しいですね!

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 ※編集部注

「選抜コース」は現在、ビジネスの基礎素養を学ぶ「合宿」ビジネスシーンの最先端を行く講師による「トップキャリアコース」として開催されています。

maedajukucamp.biz

maedajukutop.biz

 

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アナログのボードゲームを広める、という「まだ世の中にない仕事」に取り組む大久保さん。

「夢をかなえられるのは自分自身しかいない」それは確かにそうなのですが、今の世の中では、多くの人は「だから夢は諦める」という道を選んでいるように思います。

人間にとって、「仕事」とは、「遊ぶ」とは、いったい何だろう。そこに違いはあるのだろうか? と考えされられます。

人と集うこと、そしてコミュニケーションが不可欠なボードゲームは、他者との楽しい体験を生み出します。大久保さんと遊びたい、話してみたい方は、ぜひコミュニティースペースSai.へ。ユニークなイベントが開かれています。

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「スパイフォール」

インタビュー終了後の帰り道。世間話をしながら歩いていて、「結婚したら、僕、子どもは3人欲しいんですよね。だって、3人いれば、子どもだけでもボードゲーム楽しめるし、僕は姉しかいなかったから……って、こんなことで子どもの数決めたら怒られますね」。あらゆることがボードゲーム基準なところ、徹底してていいなあ~と笑ってしまいました。