In Our Time | 前田塾塾生白書 ~ 仲間に出会う。時代を創る。

前田塾参加者をつなぐ 新世代型コミュニティチャンネル

第18回 石川 駿 さん(選抜コース11期生)

前田塾設立以来2017年まで続いた「選抜コース」修了生の石川駿さんをご紹介します。

大学時代の留学をきっかけに、ブロックチェーンゲーム制作企業に就職、社会人一年目にもかかわらずプロデューサーとして、世界最先端を邁進中!

発信元は、白いパーカーの、この若者です。[Text 西岡妙子]

世界市場で見ても先頭の領域で走っている

f:id:maedajuku:20200115095305j:plain

現在、社会人1年目で、ブロックチェーンゲームの開発・運営をしています。

大学4年生だった2018年8月に、エンジニアとしてインターンで今の会社に参加して、そのまま就職。2019年4月からゲームプロデューサーとして「My Crypto Heroes(通称マイクリ)」 に関わっていましたが、チームを引継ぎ、10月から新規プロジェクトの立ち上げを担当しています。

ブロックチェーンゲームは、シンプルにいうとゲームのキャラクターやアイテムがプレイヤーの資産となりトレードしたり、プレゼントしたり、他のゲームで使ったりと自由に扱えるオンラインゲームです。黎明期の市場で、弊社が運営するマイクリは日本だけでなく、世界で1番DAUが多いゲームです(イーサリアム上)。僕が今プロデュースしているのは、「ブレイブ・フロンティア」のブロックチェーンゲーム版。ブレフロは、シリーズ合計全世界3800万DLされているモンスト、パズドラ、ツムツムと並ぶ人気のモバイルゲームです。

例えば、ドラクエの「はがねのつるぎ」はやろうと思えば誰でも手に入れられます。もしそのアイテムが100個と限定されたら、ユーザのうち誰かが所有することになり、所有できない人もいる。そうすると、アイテム独自の価値が自然に発生します。有限のものを所有することで、キャラクターやアイテムが資産つまりアセットとなり、それをやり取りすることも楽しむゲームが「ブロックチェーンゲーム」です。

シンガポールに留学した時に、ブロックチェーン開発について学んでいました。帰国して、実際に社会に使われるユースケースを作りたいと考えました。当時2つの領域でユースケースが生まれるだろうと言われていました。1つは「ブロックチェーン×金融」。でもこれは、規模が大きすぎて、時間がかかるだろう、と考えました。

そしてもう一つがこの「ブロックチェーン × ゲーム」でした。ゲームはエンタメとしてゼロから価値を作りやすく、何よりリリースサイクルが速い。また、たいていのスタートアップは、米中の後追いにならざるを得ないのが現状で、国内でトップになれても世界規模ではなかなか難しい。このジャンルなら、「世界初」や「世界一」など世界規模の、それも前例のない領域に関われる可能性があると考えました。「世界市場で見ても先頭の領域で走っている」という体験に、大きな魅力を感じています。

今勤めている会社の経営陣はゲーム会社出身の方が中心で、ゲームの歴史を見てきた世代です。ネットやスマホ、新しいテクノロジーの出現によるゲーム業界への影響の変遷を体感してきた方々で、常に次のパラダイムを考えています。実は僕自身は、ゲームにはさほど興味がなく、ゲーマーではないんですけど(笑)、ゲーム産業は、とてもおもしろくて、興味が尽きないです。

僕が関わっているプロジェクトに、ファンがついて、コミュニティが生まれ、自然に広がっていくような……そのための「熱狂」や「ストーリー」を生み出せる人になりたいと思っています。

そして、もっとビジョンを広げていきたい。今は、「成長する領域で、好きな人たちと働いていきたい」というのが自分の中で大きな価値観になっていて、「世界をどうしたい」というところまで広げ切れていないんです。ここで止まってしまっているところが、自分の今の課題。一歩先のビジョンのために、何か違うことをして……旅もいいでしょうね……その先が見えるようになりたいです。

 僕の特技は、笑うこと

f:id:maedajuku:20200115120250j:plain

小学生のころ。お前に食わせるタンメンはねぇ!

子どものころから、元気でやんちゃでうるさい、ガキ大将でしたね。勉強はできたので、小学校の授業で与えられた課題を超高速で解いて、先生に「外で遊んでいい」と言わせるのが好きでした(笑)。挑戦的ですよね。

でも、中学受験で失敗してしまい、行きたいところには合格しなかったんです。それで、一応合格した中高一貫校には進学したものの、「高校受験で、リベンジするぞ」と思っていたので、すごく勉強しました。

中学時代の部活は、小さいころからやりたかった野球部。守備はショートです。練習がハードで、週7日の部活ですが、充実していました。そして、塾。中学時代の思い出は、野球と勉強、それだけです(笑)。中3の時は、今振り返っても、一番勉強した時期です(笑)。

高校では、第一志望の学校に入ることができました。中学受験時代には雲の上の存在だった学校に合格できてうれしかったのですが、内部の優秀な人たちに圧倒されてしまって……。

入学してすぐの試験で、何の気なしに、名簿順で後ろの同級生と成績を比べてみたら、全くかなわなくて、すごくショックを受けました。そいつは結局、オックスフォードに進学したんですよ。だから今思えば、比べる相手が間違ってたし、そこまで落ち込まなくてもよかったんですけどね(笑)。でも、「勉強ができる」という自信を完全に喪失してしまい、どん底で迷走しました。それが高1。

入学後にサッカー部に入っていたんですが、それもいったん辞めてしまっていたのを、友達に声かけてもらって復帰して、迎え入れてもらったことで、居場所ができたんです。そこからだんだん吹っ切れて、ネタキャラ、バカキャラとして素でいられるようになりました。

文化祭などのイベントが好きで、企画屋としてイベントばかりやっていました。

f:id:maedajuku:20200115122837j:plain

高校文化祭

フットサルやサッカーは今でも好きだしやりたいんですけど、なかなか機会がないですね。

趣味としては、日向坂が好きですね~。テレビで見て、たまにライブに行く程度ですが、見てると笑顔になれます(笑)。

それから、ポーカーにハマっていて、友達とやってます。ビジネスをエンタメ化した要素がありますよね。経営に必要な要素が詰まっている。自分が持っているものを把握して、他人の持っているものを予想し、場の流れを読んで……いろんな情報から即座に打つ手を決める、迅速で正確な判断力が求められます。おもしろいだけではなくて、学び多い遊びですよね。

昔からビジネスにはすごく関心があり、高校生のころに読んだカーネギーの「人を動かす」や「金持ち父さん」はすごく勉強になった本です。今は仕事がらみの「ブレイブフロンティア」の既存キャラを覚えるための図鑑を読み込んでいますが(笑)。

最近の映画では「The Greatest Showman」がおもしろかった。スタートアップのクレイジーな感じがいいですよね。新しい価値観をオーディエンスに刺さるように、いろんな課題や衝突を解決していくストーリーや、名声を求めすぎるとこうなる、という教訓など、美しい映像と音楽を楽しみつつ、すごく学べる部分もあって、感動した作品です。

僕の特技は、笑うことかな。すぐ笑っちゃう。そこがいいって友達には言われています。

将来は、「仲の良い家族を作りたい」という理想があって、育児もたくさん関わりたい。そのためには、仕事のフレキシブルさと、時間とお金両方の余裕が必要だと思うんです。「成長する領域で働きたい」という思いは、そこをクリアできるから、というのも大きいです。 

熱量の高い仲間と一緒にいるのが大事

f:id:maedajuku:20200115103853j:plain

選抜コース11期生 2017年

前田塾に参加したのは、大学1年生の夏です。当時あった選抜コースの11期生になります。

大学に入学して、テニスサークルに入って、それなりに楽しくはやっていたんだけど、物足りなくて。大学時代にビジネス的なことをやりたいという思いがありました。そんなときに、高校の先輩のFacebookで、前田塾のことを知りました。

前田塾には、ビジネスの素養・教養を学べることの他に、熱意ある人に出会えることを期待していました。結果はもちろん、期待以上のものでした。

熱量の高い仲間と一緒にいるのは大事だということは、当時から実感していたんです。コミュニティが変わると、自分の中のスタンダードが変わり、行動が変わりますから。

実際、前田塾で影響を受けて、コースが終わってすぐ、ビジネス力をつけるためにインターンに挑戦しました。それも前田さんに紹介してもらいました。

当時の仲間とは、最近は結婚式の2次会で会ったりしますね。すごく幸せなことだと思います。

前田さんは、考える力があり、徹底的に考える人。層が深いと感じています。また、人への影響力がありますよね。前田塾のあと、前田さんがメンタ―をしているタームを選んで、武者修行にも参加し、勉強させてもらいました。

前田塾は、学びながら影響を受け、自分を変えるきっかけになりました。

社会人になると、新たなコミュニティを生成する機会はどんどんなくなってきます。やりたいこと、やるべきことが明確になればなるほど、深く専門的に、自分の意図に合った人に出会う場に行くようになるので、思わぬ出会いが生まれにくいと実感しています。

コミュニティが必要なときと、そうでないときがあると思います。今僕は、自分の課題が明確なので、あえて専門的に深めていきたい段階におり、仕事で成果を出していくことが、最大の挑戦です。

もしコミュニティが必要なフェーズにあるのなら、前田塾は、異業種の多様な人がいて、ユニークなコミュニティ形成のチャンスがある場ですね。大学に入ってやりたいことが見つからない人や、今いるコミュニティでは物足りない、ちょっと違和感がある、そんな人に、前田塾をお勧めします。

 

元気でやんちゃでうるさかった元・ガキ大将は、自分のやりたいことが明確です。

そして、それは今やりたいことだけど、将来的には変わるかもしれない……そんなことは全く気にしていません。

今はグローバルに活躍する彼でも、他人と比べてしまい、落ち込んでいた時期もありました。

でもやっぱり、自分らしい自然な姿に戻ることで、活力を取り戻しました。

「今見える世界がまだまだ狭いことも分かっている」と言いながら、とりあえず今いるフィールドで、遊ぶように働く姿は、とても生き生きしていました。