In Our Time | 前田塾塾生白書 ~ 仲間に出会う。時代を創る。

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第7回 濱 祐輝さん(2018夏合宿 参加/トップキャリアコース1期生)

「前回の松田君の記事読みましたよ。『大学は、今のところ僕には必要ありません』おおっ、カッケー!って思いました!」同世代の同志であり、ライバルでもある仲間の記事を、嬉しそうに話す濱祐輝さん。

2018年度の合宿に参加、その後、1年大学を休んでいたときに、トップキャリアコースに通いました。

「やりたいことが多すぎて、困っているんですよ~」とお悩みだけど嬉しそうに語る彼の瞳には、あどけなさがキラリと光ります。

[Text: 西岡妙子] 

とにかく何でもやってみよう!

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理系の学部で入学したのですが、2年の秋から1年間休学のような状態になり、IT系のベンチャー機械学習エンジニアとして仕事をしていました。この秋からは文転し、教育学部の教育実践・政策学コースに進むことにしました。学校教育だけでなく、生涯教育なども含めた広い分野における現実的な施策研究を扱う領域です。今は、教育全般の基礎知識を身につけるための講義が多いのですが、どれも楽しくて熱心に聞いてます。

教育学部に進もうと思ったのには、色々な理由があります。一番最初のきっかけは、大学1年の時に関わった地域イノベーション・プロジェクトでの経験です。

神戸から東京に出てきたばかりの時に、「とにかく何でもやってみよう!」と思い、今まで興味のなかった分野にも挑戦しました。大学1年生の夏休みに参加した高校生とのサマーキャンププログラムでは、地域の課題を解決するアイデアを高校生たちと一緒に考えて、市長にプレゼンを行いました。大学入学して半年だったけど、向こうから見れば指導者として頼られて。その経験から、「人を見る、育てる」のがとても楽しいと感じました。

教育関連では探究型の学習塾での教材開発にも関わらせていただきました。もともとものづくりが大好きで工学系を志望だったという知識と経験が役に立ち、理系出身の僕だからこそできる活動がある、と実感しました。

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濱さんがデザインした教材

そんなこともしつつ、大学2年の秋から、データサイエンスやAIのベンチャー機械学習エンジニアとして働いていてます。この収入で自活していて、復学した今もメインの活動として続けています。

経験がほぼゼロだったのですが、仕事しながら勉強し、だいたいの業務をできるようになりました。基本はプログラムを書くのが仕事ですが、プレゼン資料も作るし、ウェブサイト、ロゴデータ、社内アンケート……いろいろやってます。

所属している学生団体のBizjapanでは、バイク普及プロジェクトを担当しています。元々車が好きだったので、様々な企画を通じてバイクの魅力を伝えていきたいと思ってます。

bizjapan.org

neoriders.net

「若い時の苦労は買ってでもしろ」っていうじゃないですか

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高校卒業まで神戸で育ちましたが、東京には憧れがあったのと、親元を離れてみたかったので、大学進学で東京に来ました。神戸には「神戸ブランド」があるとはいえ、東京には東京にしかないものがたくさんあり、機会に溢れていると実感しています。

さいころから物おじしないというか、知らないおじちゃんやおばちゃんと話すもの全然平気で、おしゃべりだったそうです。兄の授業参観についていって、知らないおじさんに抱っこされていることもあったそうで(笑)。絵を描くのも大好きでした。

トミカ、虫、恐竜……男の子がハマる趣味は一通りたしなみましたね(笑)

で、最後は「車」。大学で工学系を選んだのも、車を作りたかったから。

ところが、工学系の授業をとったときにふと気づいたんですけど、これからの車って自動運転になっていくんですよね。それって、僕の作りたい車じゃなくて、単なる移動手段じゃないですか。僕は、背景にある歴史や文化、デザイン……そういうストーリーも含めて車が好きなので、これからの流れにはあまり興味が持てなかった。専攻を変えたのは、その辺りも大きいです。

高校から吹奏楽部でフルートを始めたのですが、先輩がいない状態で、足りないから、って言われて……なんとかなるかな、って(笑)。そこから手探りで、少しずつ感覚をつかんで、独学で吹けるようになりました。

最後のコンクールで県大会まで進めたことは、今でも誇りに思っています。最後のステージとなる高3の文化祭では、クラス合唱の指揮もやって、受験勉強も気になりつつ、大忙しでした(笑)。

今でも音楽が好きで、フルートサークルに入っています。発表会があるのに、練習する時間が取れなくてヤバイんですけど。ソプラノサックスも買っちゃって、これからやります(笑)。南米音楽の弦楽器、クアトロっていうのも、一応弾けます。

仕事と学校が、それぞれお互いリフレッシュになっているのと、楽器を吹くこと。それが息抜きになっています。

将来は、具体的にはあまり考えていないですね。今は手を広げすぎて忙しくて(笑)、でも、「若い時の苦労は買ってでもしろ」っていうじゃないですか。だから、きっと何かのためになるとは思っています。

東京でずっと生活するっていうイメージはなくて、神戸くらいの感じがちょうどいいんですよね。スピード感とか、気候とか……車にも乗りたいけど、東京で車を持つって結構大変だし。キャリアを積むうえでは東京が有利だと思うけど、いずれは神戸に帰るんじゃないかな。

視野はもっともっと広げられる

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2018夏合宿@大阪。台風一過の一枚。

前田塾は、Bizjapanで知って、合宿に誘われたのですが、前ちゃん(編集部注:前田恵一・前田塾塾長)から説明を聞いたときは時間がなくて、「30分の内容だけど5分で話します」って言われてすごいマシンガントークでした(笑)。内容は知らないことだらけでしたが、「意外といけそう」と思い、参加を決めました。

ビジネスの知識を得ることを期待していたのですが、結果、最高の友人をたくさん得たことの方が、僕にとっては収穫ですね。その時の合宿メンバーとは、今でも頻繁に会っています。

そのあとのトップキャリアコースには、「これだけの講師陣に他では会えない」と、魅力を感じ、参加しました。学生は僕を含めて二人だけでしたが、大学生のうちに参加するのもいいと思います。

内容はもちろん簡単ではないですけど、前田塾って、みんなでどんどん質問しあうし、教えあう。で、教える側も、教えることで、自分の中の知識があいまいな部分に気付いていく。そしてもう一度考えて、理解を深める。独特な空気感です。

合宿でもトップキャリアでも、参加するのは、若ければ若い方がいいと思います。特に大学生は、世界がどうしても大学の中で完結してしまう。インターンに行ったとしても、その会社だけ。

でも、もっともっと広げられるんです。視野を広げるのに、前田塾は手っ取り早い、最高のきっかけの場だと思います。

前ちゃんは、とにかく優しい人ですね。いつも笑顔で心が広い。また、前田塾のスタッフの皆さんも、雰囲気がとてもよくて大好きです。

前田塾の講座って、終わった後にザーッと復習してそのあと乾杯、という流れなんですけど、その時のあの雰囲気がとても好きです。あれがあるのは前ちゃんのおかげですね。

次に前田塾に参加するなら、Excelが大好きなので、知識の再定着のためにもExcel講座を受けたいと考えています。

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とってもスマートな印象。

だけど、「簡単で安全な道」と「ちょっと危険な道」という選択肢ではあえて後者を選び、汗だくで泥だらけになって爆笑して、暗くなっても帰らずに遊び続けて……トム・ソーヤのような「ザ・男子」。

「そういえば、今思い出したんですけど、Bizjapanで、Spread Sheetの講座やろうと思って、資料作ってたんです。自分で調べたことをまとめてたら、そのまま教材になるじゃん、って。完全に前ちゃんのExcel講座にインスパイアされてます(笑)あ~、そうだ、これ忘れてた、やりたかったんだよな……」

ただでさえ時間がないと嘆いていたのに、インタビュー中にやりたいことがまた一つ増えてしまったのは、「さすが」としか言いようがありません(笑)。

 人生を楽しむのがとても上手。それでいて楽しむだけではなく、結果を出して経済的に自立している。恐るべき若者です。話を聞いているだけで興味が尽きない時間でした。