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第5回 佐藤 気さん(2019春合宿 参加)

これまでトップキャリアコース卒業生の若手社会人のお話を掲載してきました。今回は、大学2年生、2019年春合宿参加者の佐藤気(さとう・そら)さんにお話を伺いました。

「数社でインターンやっている大学生」と聞いていたので、ビジネス面で効率的にキャリアを積んでいくようなタイプかと想像していました……が、「やっと見つかって、これから始まるところなんです」と、柔和な口調で語り始めました。[Text: 西岡妙子] 

入学して一年経って、やっと入りたい学部が見つかった

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 ------ まず、今の状況からお聞かせください。

大学2年生で、ちょうど秋からの進路の振り分けが終わったところです。

経済学系に進む方の多い学部で入学したのですが、教育学に進むことにしました。学問としては「比較教育社会学」を専攻予定で、自分の関心分野は一言でいえば「キャリア教育」なのです。日本の中高生が社会や自らの将来を考え、向き合えるようにするにはどうしたら良いかを海外との比較を通じて研究したいと考えています。

僕自身は、私学の中高一貫校に通っていたのですが、高2の秋までは部活に打ち込んで、それを引退したらそのまま受験勉強に入りました。受験勉強自体は嫌いではないのでなんとなくずっとやってたら、志望の大学に合格することができました。

でも、入学してすぐに、何のために勉強してきたのか、これからどうしたいのか、分からなくなってしまって……。知らず知らずのうちに、「いい点数を取ること」「評価されること」が目的になってしまったのかもしれません。

どうしたらいいか本当に分からなくて何もできなかった時期に、海外ビジネス武者修行プログラムを知って、参加して、今はそこでインターンもしています。そこで、前田さん(編集部注:前田塾塾長)にも出会いました。それでようやく、霧の中から抜け出せて……

mushashugyo.jp

だから入学して1年過ぎてやっと、入りたい学部が見つかったんです。

偏差値という評価軸は、一定の妥当性はあるんです。自分自身は今でも受験勉強から学んだことは多かったと思っていますし、頭ごなしに偏差値教育を否定するつもりは毛頭ありません。でも、やっぱりそれだけでは狭いし、一面的で多様性に欠けるということを痛感しています。

自分自身の経験を反面教師にして、勉強と社会をリンクさせて考えるような機会を10代半ばで与えられるようにするにはどうすればいいのか、そういった領域に関心を抱いています。

自分で設定した限界を超えていく

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----- 小さい頃は、どんな子供でしたか? 

活発で、いわゆるクラスのリーダータイプでした。勉強もまあできて、リレーの選手で(笑)。

走るのが好きで、中高時代も5年間陸上部で、長距離を走ってました。自分の努力が数字で測れるところが好きなんですよね。もちろん、それぞれが持って生まれた限界はあるんです。だけど、人と比べるんじゃなくて、自分で設定した限界を超えていくことならできるじゃないですか。

やると決めたことは、続くタイプなんです。受験勉強でも部活でも、なんでも。今も朝活で毎朝6時に起きて一時間ほど自分なりのルーティンをこなしていますし……。一緒にやるって言ってた友達が辞めても、特に気にせず続けてます(笑)

だからこそ、「何をやるか」が決まらないと辛いんですよね。入学直後が苦しかったのは、それもあると思います。行動を起こすために、自分で納得できる目標が必要なんです。

今、コツコツと「朝ドラ」を見るのが趣味なんですけど、それも今やってるのじゃなくて、昔撮りためてた「朝が来た」(編集部注:2015年のNHK朝ドラ)で(笑) 世の流れとは関係なく、コツコツ見てます。マイペース……ですよね(笑)

前田塾の合宿で人生が変わりました

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-----  前田塾についての思いを聞かせてください。

ネットで知った武者修行に行ったのが大学1年の夏で、すぐに秋合宿に行きたかったんだけど日程が合わなくて、やっと今年の春合宿で前田塾に参加できました。

合宿で、学習する時の姿勢、インプットするときの根本的な考え方が大きく変わりました。それまでは、まず点で覚えて、それを文脈でつなげるようなやり方をしてたから、論述問題でなんだか違和感があって。暗記力がある方なので、論述も覚えて書くようなやり方をしていて、「このままではいけない」という思いはずっとあったんです。

先に線で捉えてから点、というやり方を知って、効率が大幅にアップし、まさに人生が変わりました。本当に感謝しています。

社会人の基礎ビジネス素養という内容ではあるんですけれど、そういった学習時の意識改革や、膨大な量の情報を自分の中で整理して落とし込んで行く体験ができるので、合宿は大学生のうちに行っておくといいと思います。

1 dayの講座はスキルを磨く場で、自分の中で革命を起こしてくれたのはやっぱり合宿です。

前田さんは、経歴から、ゴリゴリにロジカルな人というイメージだったのですが、実際会ってみると、たくさん話しかけてくれて、とても温かい人だなと思いました。だから、合宿にも早く参加したかったんです。

トップキャリアコースも面白そうですが、自分にはまだ早いかなとも思っています。でも、就活等を経てよりレベルアップしてから参加したいです、少なくとも学生のうちに。

今は、ファイナンスやエクセル、数学などの1 day講座を、フォローアップ的に受けていこうと思っています。

 ----- ありがとうございました。
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自らの苦い経験を糧に、未来への第一歩を見つけた佐藤さん。 彼が苦しみ悩んだプロセスは、多かれ少なかれ、誰もが思い当たる日本の積年の課題。 

 「教育」をテーマに、研究職に進むのかビジネスからアプローチするか……大きなテーマに向き合っていきます。

「やりたいことさえみつかれば、それを始めて続けることはできる」と彼は一口に言いますが、気が散漫になりがちな騒々しい現代社会の中で、何かをひたすら継続していく力、それこそが最大の強みではないでしょうか。

より良い社会を後進に残せるように、淡々と着実に、実現に向かって走り続けていくでしょう!